ふるさと納税返礼品に公営墓地の永代使用権

長野県小諸市が、ふるさと納税返礼品に公営墓地の永代使用権を登録したのは、2月20日のことでした。


長野県小諸市役所(長野県東部地域、市長:小泉 俊博)は、同市が運営する公用墓地「市営 高峯聖地公園」合葬式墓地の永代使用権を2018年2月20日(火)にふるさと納税の返礼品に登録しました。
「墓じまい」に関心が集まり、都市部では「墓不足」が叫ばれるなか、慰霊の場として最適な環境を提供する地方と、故人の安らかな永眠を願うご遺族の思いを「ふるさと納税」で結ぶ取り組みです。(「朝日新聞DIGITAL」より)



そして現在も、その返礼品に対する問い合わせが相次いでいるそうです。


 こちら >> 信州小諸ふるさと応援寄附金(ふるさと納税) | 小諸市オフィシャルサイト


「小諸市オフィシャルサイト」によると、返礼品として登録されたのは「市営墓地(高峯聖地公園)の合葬墓の使用権」とのことです。


 高峯聖地公園.jpg


寺院経営ではなく、公営の墓地がふるさと納税の返礼品として登録されるのは、はじめてで、さらに「合葬式墓地」ということで、以下のようなメリットがあるとのこと。

 ・管理費、共益費、光熱費が発生しない(=遺族の負担を軽減)
 ・宗教・宗派を問わない
 ・生前に込みが可能


希望者には市の担当職員による現地案内も行われているということで、「墓不足」が叫ばれる中、現在も問い合わせが多いのだそうです。


これからは、世相を反映したこういった返礼品が増えていくのでしょうか。


 ▸ その他 >> 「お墓」に関わる ふるさと納税




ふるさと納税返礼品 岐阜県池田町が異例の高還元率

現在、ふるさと納税の返礼品は

 ① 価額を寄附金額の3割以下に抑える

ことが、基準となっています。


また、

 ② 換金性の高いもの、資産性の高いものを返礼品にしない

というルールもあります。


そしてさらに、今年になって

 ③ 返礼品は地場産品に限る

というルールまでが登場したようです。


すべて、総務省が各自治体に向けて発した指導(通知)によるものです。


指導の理由は「ふるさと納税の本来の趣旨から外れている」ということですが、本当のところは「ふるさと納税が浸透し過ぎて、返礼品を用意できない(しない)都市部の税収が減ってきている」ということではないかと言われています。


この通知がはじめて発せられたのは、昨年の4月のことでした。


しかし、この総務省の通知には “法的な強制力” などは一切ないのです。


強制力はないとは言うものの、多くの自治体が(渋々と)この総務省の指導に従い、その結果、自治体へのふるさと納税の申し込みは激減し、地方の財政を苦しめる結果となったことはニュースなどでも報道されている通りです。


地方の自治体を救う目的のふるさと納税が、ここに来て自治体を苦しめているのです。


そういったこともあってでしょうか、現在、(強制力のない)総務省の通知を無視して、当初の形での返礼品を用意する自治体も現れてきているようです。


岐阜県池田町もその中のひとつにです。


ふるさと納税のポータルサイトである「ふるなび」を見ると、「総合人気ランキング 」の第1位に岐阜県池田町の返礼品があがっています。


ふるなび_岐阜県池田町.png


「日本旅行ギフトカード(5万円分)」です。


 こちら >> 岐阜県池田町やふるさとに行こう!日本旅行ギフトカード(5万円分)


この5万円の旅行券に対する寄附金額は10万円ですから、「寄附金額の5割」という(最近では)異例の高還元率の返礼品になります。


そして、他にも「50万円分(寄附金額100万円)」「25万円分(寄附金額50万円)」「15万円分(寄附金額30万円)」というコースも用意されているようです。


 こちら >> 岐阜県池田町への寄附でもらえる返礼品


いずれも還元率は5割です。

しかも旅行ギフトカードですから、「換金性の高いもの」と言えなくもありません。


消費者(納税者)にとってはありがたいことですが、総務省の通知により、自治体も自治体なりに苦しんでいるのではないかと感じざるを得ません。


我々には、自治体の用意したふるさと納税(返礼品)に協力することぐらいしかできないのですが・・・。




ふるさと納税 地場産品限定に

朝日新聞に「ふるさと納税、地場産品限定に 自治体からは戸惑いの声」というタイトルの記事がありました。

 ふるさと納税の返礼品競争に歯止めをかけるため、総務省は30日、返礼品を原則として地場産品とするよう求める通知を4月1日付で都道府県に出すと発表した。寄付によって地方を支援する本来の趣旨に立ち返ってほしいと呼びかけるが、自治体からは戸惑いの声も上がる。
(中略)地元で採れた農産物や海産物などを返礼品とするケースは多いが、地場産品に乏しい自治体もある。人口約3900人の岐阜県七宗町は、約1千種の返礼品の大半が町外の品物だ。担当者は「地場産品は漬けものとアユの甘露煮ぐらい。地場産品だけに限ったら、他の自治体に太刀打ちできない」と話す。
(「朝日新聞DIGITAL」より抜粋)


この通知に対し、「自治体からは戸惑いの声」が上がっているそうです。


つまり、この通知こそが「地方を支援する本来の趣旨」に反しているような気がするのですが、気のせいでしょうか。


また、一方で総務省は「被災地支援のために東北の産品を活用することは問題ない」としています。


この返礼品はOK?.png
  (「朝日新聞DIGITAL」より)


これは、もっともな話ですが、一方で “特産品を用意できない被災地” も多く存在しています。


ふるさと納税サイト「noma-style」は、そのような “特産品を用意できない被災地” を救うプロジェクトで、その内容に賛同した多くの企業から提供された “返礼品” によって成り立っています。


そしてその中には、今回、総務省が禁止している「ドンペリニヨン」も含まれているのです。




こういったケースに対しては、総務省はどのような判断を下すのでしょうか?


これからの動向が気になるところです。